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地方競馬の有名なレースを一覧にしました。
レース名 | 開催時期 | 開催場所 | 賞金額 | グレード |
---|---|---|---|---|
東京大賞典 | 12月29日 | 大井競馬場 | 総額1億7000万円 (1着:1億円) | G1 |
JBCクラシック | 10月最終週~11月初週 | 各競馬場で持ち回り | 総額1億7000万円 (1着:1億円) | Jpn1 |
東京ダービー | 6月第1~2週目 | 大井競馬場 | 総額1億7000万円 (1着:1億円) | Jpn1 |
川崎記念 | 4月上旬 | 川崎競馬場 | 総額1億7000万円 (1着:1億円) | Jpn1 |
かしわ記念 | ゴールデンウィーク期間中 | 船橋競馬場 | 総額1億3,600万円 (1着:8000万円) | Jpn1 |
さきたま杯 | 6月中旬 | 浦和競馬場 | 総額1億3600万円 (1着:8000万円) | Jpn1 |
帝王賞 | 6月最終週 | 大井競馬場 | 総額1億3600万円 (1着:8000万円) | Jpn1 |
JBCスプリント | 文化の日当日(11月3日)もしくはその前後 | 各競馬場で持ち回り | 総額1億3600万円 (1着:8000万円) | Jpn1 |
ジャパンダートクラシック(旧ジャパンダートダービー) | 10月 | 大井競馬場 | 総額1億1900万円 (1着:7000万円) | Jpn1 |
羽田盃 | 4月下旬~5月上旬 | 大井競馬場 | 総額8000万円 (1着:5000万円) | Jpn1 |
ここでは、賞金額が大きい順に10個のレースを紹介しています。すべて、地方競馬と中央競馬の馬が同じレースで出走する「ダートグレード競走」です。それぞれのレースの特徴を詳しく解説します。
①東京大賞典
開催時期 | 12月29日 |
開催競馬場 | 大井競馬場 |
グレード | G1 |
賞金額 | 総額1億7000万円(1着:1億円) |
東京大賞典は、毎年最後に開催されるG1レースです。地方競馬では、唯一のG1グレードが設定されるレースとなります。1着賞金1億円は、地方競馬の最高額賞金です。
2015年以降だと2022年を除いて、毎年のように地方競馬1レースの史上最高売上金額を更新しています。
レース開催年 | 売上金額 | 前年比 |
---|---|---|
2015年 | 27億4963万900円 | 不明(100%以上) |
2016年 | 37億3269万5200円 | 136% |
2017年 | 42億7307万1200円 | 114% |
2018年 | 46億3240万4400円 | 108% |
2019年 | 56億627万5800円 | 121% |
2020年 | 60億7444万7400円 | 108% |
2021年 | 69億5320万8900円 | 115% |
2022年 | 62億7471万1900円 | 90% |
2023年 | 82億9054万6100円 | 132% |
2024年 | 94億9207万7400円 | 114% |
増加金額もかなり大きく、年々注目度が高まっていることが分かるでしょう。
年末開催、なおかつ注目度抜群のレースなので、一般ユーザーや芸能人、有識者による予想も多く公開されます。出頭数が多くて予想の難易度は高いので、こういった予想を参考にするのもおすすめです。
②JBCクラシック
開催時期 | 10月最終週~11月初週 |
開催競馬場 | 各競馬場で持ち回り |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額1億7000万円(1着:1億円) |
JBCクラシックは、地方競馬最高峰のダート競走として知られ、毎年10月最終週~11月にかけて開催されます。1着賞金1億円は、東京大賞典などと並んで地方競馬で最高額です。
開催場は固定ではなく、各競馬場を持ちまわる形となります。例えば、2020年から2024年の開催場は下記の通りでした。
レース開催年 | 開催競馬場 |
---|---|
2020年 | 大井競馬場 |
2021年 | 金沢競馬場 |
2022年 | 盛岡競馬場 |
2023年 | 大井競馬場 |
2024年 | 佐賀競馬場 |
2025年は船橋競馬場で開催する予定です。2019年以前も含めて、大井競馬場での開催がやや多めとなっています。
傾向としてレースは荒れづらく、固い展開となります。過去10年を見ても、3連単で数百円、数千円の配当という結果が何年もありました。
レース開催年 | 3連単オッズ |
---|---|
2024年 | 24,510円(245.1倍) |
2023年 | 35,080円(350.8倍) |
2022年 | 4,220円(42.2倍) |
2021年 | 45,150円(451.5倍) |
2020年 | 520円(5.2倍) |
2019年 | 3,010円(30.1倍) |
2018年 | 4,890円(48.9倍) |
2017年 | 27,570円(275.7倍) |
2016年 | 4,230円(42.3倍) |
2015年 | 10,860円(108.6倍) |
③東京ダービー
開催時期 | 6月第1~2週目 |
開催競馬場 | 大井競馬場 |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額1億7000万円(1着:1億円) |
東京ダービーは、毎年6月に大井競馬場で開催されます。2023年までは南関東グレードのS1の格付けでしたが、2024年より「ダートグレード競走」となり、Jpn1に格上げされました。それに伴い、1着賞金も5,000万円から1億円へ、一気に増額しています。
「羽田盃」「ジャパンダートクラシック」と東京ダービーを合わせて「南関東三冠シリーズ」と呼ばれており、3歳馬にとっての大きな目標の1つになっています。
この東京ダービーには、魔物が潜んでいるとも言われています。なぜなら、地方競馬で最多勝利数を誇る的場文男騎手が、過去39回挑戦したものの、一度も1着を取ったことがないためです。
的場文男が2021年まで過去39回挑戦して2着は10回あるもののいまだに勝利しておらず[3]、これについては「大井の七不思議の1つ」とまで言われている。
Wikipedia
的場文男騎手も引退が迫って来る年齢であるだけに、最後に悲願の東京ダービー制覇を叶えられるのかという点も注目です。
④川崎記念
開催時期 | 4月上旬 |
開催競馬場 | 川崎競馬場 |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額1億7000万円(1着:1億円) |
川崎記念は1951年から続いている歴史のある地方競馬のレースです。2023年までは1月最終週か2月の初週に開催されていましたが、2024年より4月上旬開催に変更されました。
「全日本的なダート競走の体系整備」に伴い、施行時期を1月下旬から4月上旬に変更
Wikipedia
これは、前年の11月から2月にかけてG1(Jpn1)級のレースが連続して行われていることへの配慮です。開催時期が変わる前までは、「年始のダート最強馬決定戦」としての地位を確立していました。また、ドバイワールドカップの前哨戦として参加する馬も多数いました。
※開催時期の変更により、川崎記念はドバイワールドカップより後の開催となったため、前哨戦としての意味合いはなくなりました。
1着の賞金は1億円であり、東京大賞典、JBCクラシック、東京ダービーと並んで地方競馬の最もビッグなレースの1つです。
⑤かしわ記念
開催時期 | ゴールデンウィーク期間中 |
開催競馬場 | 船橋競馬場 |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額1億3,600万円(1着:8000万円) |
かしわ記念は、船橋競馬場で開催されるJpn1レースです。1着賞金は8000万円であり、ゴールデンウィーク期間中に開催される地方競馬のレースでは、最も大きなレースとなります。
これまで数々の賞を受賞してきた実績がある、船橋市立船橋高校の吹奏楽部によるファンファーレ演奏も、かしわ記念ならではの魅力です。
【羽ばたけ!#JBC2019 浦和競馬へ】
— JBC競走 (@JBC_HorseRacing) May 6, 2019
第31回 #かしわ記念 JpnⅠ(船橋1600m)は8枠10番JRA #ゴールドドリーム(牡6 父 #ゴールドアリュール 栗東 平田修)&#ルメール 騎手57が力強く差切り見事2連覇を決めました!
まずは「市立船橋高等学校 吹奏楽部」の皆さんによる生ファンファーレです#nar_keiba pic.twitter.com/waV2eL7hw0
かしわ記念は、なぜか1番人気が全く勝てないレースとして知られています。2015年から2024年までの10年間で、1番人気が1着となった回数は0回、2着も2回、3着も2回、残る6回はすべて4着以下と、散々な結果です。
逆に2番人気は、過去10年で1着が6回と、優秀な成績を残しています。かしわ記念でどの馬に賭けるか悩んだら、2番人気を選ぶと良いでしょう。
レース開催年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2024 | 6番人気 | 5番人気 | 3番人気 |
2023 | 2番人気 | 5番人気 | 3番人気 |
2022 | 2番人気 | 5番人気 | 1番人気 |
2021 | 2番人気 | 6番人気 | 4番人気 |
2020 | 6番人気 | 5番人気 | 3番人気 |
2019 | 2番人気 | 1番人気 | 7番人気 |
2018 | 2番人気 | 6番人気 | 1番人気 |
2017 | 2番人気 | 5番人気 | 3番人気 |
2016 | 3番人気 | 6番人気 | 5番人気 |
2015 | 4番人気 | 1番人気 | 5番人気 |
⑥さきたま杯
開催時期 | 6月中旬 |
開催競馬場 | 浦和競馬場 |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額1億3600万円(1着:8000万円) |
さきたま杯は、浦和競馬場で開催されるダートグレード競走です。2023年までは5月下旬から6月初旬の開催でしたが、2024年からは6月中旬開催へと変更されました。
それに伴い、格付けもJpn2からJpn1に格上げされ、1着賞金も4000万円から8000万円へと倍額になっています。
さきたま杯は、わずか1400メートルの短距離レースです。また、浦和競馬場のコース特性上、小回りコースを得意とした馬や、スピードが自慢の先行馬が目立つレースとなります。
また、浦和競馬場は最大で12頭までしか出走できません。他の地方競馬の重賞レースに比べると出走数が少ないため、比較的予想しやすいと言えるでしょう。
⑦帝王賞
開催時期 | 6月最終週 |
開催競馬場 | 大井競馬場 |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額1億3600万円(1着:8000万円) |
帝王賞は、毎年6月末に大井競馬場で開催されるダート2000mの地方競馬最高峰の一戦です。国内トップクラスの実力場が集います。1着大井競馬場のナイター開催特有の雰囲気も相まって、ファンを魅了する熱戦が繰り広げられます。
基本的にダートグレード競走では、JRA所属の馬が優勝しています。しかし帝王賞では、地方競馬とJRAの交流レースとなった1986年以降でJRA所属馬の優勝26回、地方競馬所属馬の優勝14回と、地方競馬所属馬の健闘も目立つのが特徴です。
※2011年以降はJRA所属馬が地力を見せて、ずっとJRA所属馬の優勝が続いています。
なお、帝王賞は2016年以降、2022年を除いて毎年売上金額の史上最高額を更新しています。
レース開催年 | 馬券売上金額 |
---|---|
2016年 | 17億1108万1700円 |
2017年 | 19億671万3300円 |
2018年 | 19億1350万円 |
2019年 | 25億1913万5600円 |
2020年 | 29億2995万8400円 |
2021年 | 42億9702万5800円 |
2022年 | 35億6411万5280円 |
2023年 | 44億881万600円 |
2024年 | 44億3356万7900円 |
このデータからも、帝王賞の人気度や注目度が高まっていることが分かるでしょう。
⑧JBCスプリント
開催時期 | 文化の日当日(11月3日)もしくはその前後 |
開催競馬場 | 各競馬場で持ち回り |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額1億3600万円(1着:8000万円) |
JBCスプリントは、毎年文化の日の当日(11月3日)もしくはその前後で開催されるJpn1グレードのレースです。開催場所は、毎年各地方競馬場で持ち回りする形式となっています。ちなみに、同日にはJBCレディスクラシック(Jpn1)、JBC2歳優駿(Jpn3)、JCBクラシック(Jpn1)も開催されます。
距離は1200メートルを基本としており、地方競馬とJRAのスピードスターが一堂に会するレースです。(実際の距離は、開催地のレース場によって異なります)
そのため、激しいスピードバトルが繰り広げられるのが特徴です。通算成績はJRA所属馬が圧倒的に勝ち越していますが、2019年から2024年の6年間はJRA所属馬の優勝3回、地方競馬所属馬の優勝3回と成績はイーブンです。
レース開催年 | 開催レース場 | 優勝馬 | 所属 |
---|---|---|---|
2019 | 浦和競馬場 | ブルドッグボス | 浦和 |
2020 | 大井競馬場 | サブノジュニア | 大井 |
2021 | 金沢競馬場 | レッドルゼル | JRA |
2022 | 盛岡競馬場 | ダンシングプリンス | JRA |
2023 | 大井競馬場 | イグナイター | 兵庫 |
2024 | 佐賀競馬場 | タガノビューティー | JRA |
2019年と2020年のように、地元馬が活躍するのも持ち回り開催ならではの魅力でしょう。
⑨ジャパンダートクラシック(旧ジャパンダートダービー)
開催時期 | 10月 |
開催競馬場 | 大井競馬場 |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額1億1900万円(1着:7000万円) |
ジャパンダートクラシックは、2023年まで「ジャパンダートダービー」という名前でしたが、2024年に改称しています。この改称に伴って、開催時期も7月から10月へと変更、1着賞金も6000万円から7000万円に増額となりました。
羽田盃、東京ダービーに続く南関東三冠シリーズの最終戦であり、3歳馬のダート王を決める最終決戦です。そのため、全国の競馬ファンからも大きな注目を集めています。
ジャパンダートクラシックで使われるコースでは、最後の直線が386メートルと、地方競馬のレースでは最も長いのが特徴です。
ゴールまでの直線も386mと地方競馬では直線がもっとも長いコースで、後方からの差しが決まることも。
レース紹介|ジャパンダートクラシック
最後の直線で大逆転が起こるレースも多く、最後の一瞬まで目を離せません。
⑩羽田盃
開催時期 | 4月下旬~5月上旬 |
開催競馬場 | 大井競馬場 |
グレード | Jpn1 |
賞金額 | 総額8000万円(1着:5000万円) |
羽田盃は、毎年4月~5月に大井競馬場で開催される格付けJpn1のダートグレード競走です。2023年までは南関東グレードS1の重賞レースでしたが、2024年にJpn1に格上げされました。同時に、1着賞金も3500万円から5000万円に増額しています。
このレースは東京ダービーやジャパンダートダービーへのステップレースとして位置付けられています。ここで好走した馬たちが後の頂点を目指していく姿が魅力です。
また、羽田盃は3歳馬限定のJpn1デビュー戦となります。前年12月に開催される全日本2歳優駿(Jpn1)に出走した馬もそうでない馬も、当時からどれだけ成長したかを見せる大事な舞台です。各厩舎で期待を込めて育てられた3歳馬たちが、フレッシュな戦いを繰り広げます。
羽田盃は、将来のスター候補を見つける機会としても人気です。
地方競馬は重賞レースだけで年間340本(2024年実績)
上記で紹介した10のレースは、すべて地方競馬のダートグレード競走のうち、「Jpn1」以上の格付けがあるレースです。しかし、地方競馬にはそれ以外の重賞レースも多くあります。
地方競馬の重賞レースは、大きくダートグレード競走と各地方競馬場が主催するレースの2種類があります。
重賞レースの種類 | 概要 | 格付け |
---|---|---|
ダートグレード競走 | JRAの馬も出走できる | G1、Jpn1、Jpn2、Jpn3 |
各地方競馬場が主催する重賞レース | JRAの馬は出走できない(開催競技場の所属馬しか出走できないレースと、全国の所属馬が出走できるレースがある) | 各地方競馬場ごとに独自の格付けを採用 |
JRA所属の馬はレベルが高いので、ダートグレード競走の方が、さらにG1やJpn1の方が、レベルが高いレースとなります。
各グレードのレース数は以下の通りです。(2024年実績)
格付け | 年間レース数 | 主なレース |
---|---|---|
G1 | 1本 | 東京大賞典 |
Jpn1 | 12本 | JBCクラシック、東京ダービー |
Jpn2 | 12本 | 名古屋グランプリ、浦和記念 |
Jpn3 | 21本 | ブルーバードカップ、東京スプリント |
BG1~BG3(帯広競馬場) | 27本 | 帯広記念 |
H1~H3(門別競馬場) | 29本 | サッポロクラシックカップ |
M1~M3(盛岡競馬場) | 22本 | ダイヤモンドカップ |
M1~M3(水沢競馬場) | 20本 | 東北優駿 |
S1~S3(浦和競馬場) | 8本 | ニューイヤーカップ |
S2~S3(船橋競馬場) | 8本 | 東京湾カップ |
S1~S3(大井競馬場) | 17本 | 東京プリンセス賞 |
S1~S3(川崎競馬場) | 11本 | 戸塚記念 |
金沢競馬場開催(格付けなし) | 25本 | 金沢スプリングカップ |
SP1~SP3(笠松競馬場) | 22本 | ぎふ清流カップ |
SP1~SP3(名古屋競馬場) | 19本 | 名古屋記念 |
重賞Ⅰ~重賞Ⅲ(園田競馬場) | 27本 | 新春賞 |
重賞Ⅰ~重賞Ⅱ(姫路競馬場) | 4本 | 兵庫ウィンターカップ |
高知競馬場開催(格付けなし) | 26本 | 土佐春花賞 |
佐賀競馬場開催(格付けなし) | 29本 | ゴールドスプリント |
2024年は合計で340本の重賞レースが開催されました。