競馬の4大レースはどれ?

競馬の4大レースはどれ?

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競馬には、公式に「4大レース」と定められているレースはありません。
競馬に詳しい人の中でも4大レースの基準はバラバラで、はっきりとは決まっていません。

そこで、この記事では、以下の項目の上位レースを調査して、それぞれ「4大レース」として選出しました。

ちなみに、競馬には「8大レース」「3大レース」と呼ばれるものはあります。こちらについては、記事の最後で紹介しています。

競馬の4大レース(馬券の売上金額順)

2024年度の馬券売上金額を元にした4大レースは下記の4つです。

レース名2024年度馬券売上金額
有馬記念550億8305万7100円
東京優駿(日本ダービー)298億1443万5600円
宝塚記念246億0594万2500円
ジャパンカップ243億6712万7000円

それぞれ詳しく解説します。

競馬の有名レース(大きいレース)一覧 競馬の有名レース(大きいレース)一覧

有馬記念

有馬記念
引用元:JRA-VAN
開催時期12月28日以前の最終日曜日
開催レース場中山競馬場
グレードG1
2024年度馬券売上金額550億8305万7100円

有馬記念は2024年度に550億8305万7100円の売上でした。2位の東京優駿が300億円弱の売上なので、いかに有馬記念で馬券が多く買われたかが分かるでしょう。

ちなみに歴代競馬レース史上、最高の売上金額も有馬記念が記録しています。1996年に開催されたレースで、売上金額は875億104万2400円でした。これはギネス記録にも認定されています。

有馬記念は、1年で最も馬券が売れるレースだ。1996年は、875億104万2400円を売り上げ、ギネス記録として認定された。

日刊スポーツ

有馬記念は年末に開催されることもあり、クリスマスの大勝負、年末の締めくくりなどとしても、特に注目されるレースです。

東京優駿(日本ダービー)

東京優駿(日本ダービー)
引用元:JRA-VAN
開催時期5月最終週
開催レース場東京競馬場
グレードG1
2024年度馬券売上金額298億1443万5600円

東京優駿(日本ダービー)は、2024年度のレースで298億1443万5600円の馬券を売り上げました。2015年以降の10年間のうち、2020年を除く9年間は有馬記念に次ぐ第2位の売上を記録しており、人気が高いレースです。

東京優駿(日本ダービー)は、その名の通り優秀な競走馬だけが参加します。競争条件は3歳馬であり、一生に一度しか参加できません。1932年に創設されたという歴史の長さもあり、非常に格式が高く「競馬の祭典」とも言われています。

宝塚記念

宝塚記念
引用元:JRA-VAN
開催時期6月下旬(2025年以降は6月中旬開催)
開催レース場阪神競馬場
グレードG1
2024年度馬券売上金額246億594万2500円

宝塚記念は、ここ数年で人気度や注目度を高めているレースです。2024年度には246億594万2500円の馬券が売れ、売上ランキング第3位となりました。元々は売上ランキング4~6位くらいのレースでしたが、2021年以降は有馬記念、日本ダービーに次ぐ第3位のレースです。

宝塚記念に出走する馬は、ファン投票によって決まります。人気の馬や実力のある馬だけが出走することから「ドリームレース」とも言われます。また毎年のように3連単では万馬券が発生しているのも特徴です。

宝塚記念は上半期の総決算レースとしても、大きな注目を集めています。

ジャパンカップ

ジャパンカップ
引用元:JRA-VAN
開催時期11月最終週
開催レース場東京競馬場
グレードG1
2024年度馬券売上金額243億6712万7000円

ジャパンカップは、ほぼ毎年200億円以上の馬券売上を記録する人気のG1レースです。2020年度は272億7433万4600円の売上を記録し、これは有馬記念に次いで同年第2位の記録となりました。

これは、過去に牝馬3冠を達成した競走馬が3頭もそろった史上初のレースだったことで、多くの注目が集まったことが理由と考えられます。馬券売上の前年(2019年)比でも、47.5%の売上増という大きな伸びを記録しました。

ジャパンカップは、国際競馬統括機関連盟(IFHA)が公表する「世界のトップ100GⅠレース」で世界第1位に輝いたこともあり、国際的な評価も高いレースです。

競馬の4大レース(賞金額順)

2024年度の賞金額を元にした4大レースは下記の4つです。

レース名2024年度馬券売上金額
ジャパンカップ1着:5億円
2着:2億円
3着:1億3,000万円
4着:7,500万円
5着:5,000万円
有馬記念1着:5億円
2着:2億円
3着:1億3,000万円
4着:7,500万円
5着:5,000万円
東京優駿(日本ダービー)1着:3億円
2着:1億2000万円
3着:7500万円
4着:4500万円
5着:3000万円
天皇賞(春・秋)1着:2億2000万円
2着:8800万円
3着:5500万円
4着:3300万円
5着:2200万円

それぞれ詳しく解説します。

ジャパンカップ

ジャパンカップ
開催時期11月最終週
開催レース場東京競馬場
グレードG1
賞金額1着:5億円
2着:2億円
3着:1億3,000万円
4着:7,500万円
5着:5,000万円

ジャパンカップは1着の賞金が5億円で、有馬記念と並び最高額賞金のレースです。2021年までは1着賞金が3億円でした。

しかし、2022年に4億円、2023年には5億円と、1着賞金が増額されています。これは、当時香港国際競走(特に香港カップ・香港ヴァーズ)への出走馬の流出が相次いでいたこと、国外でも世界最高額賞金レースが増えていたこともあり、「海外の主要競走に対する競争力を高める」ためです。

過去のレース結果を見ると単勝1番人気がそのまま優勝していることが多く、実力馬がその力を見せつける結果となっています。

有馬記念

有馬記念
開催時期12月28日以前の最終日曜日
開催レース場中山競馬場
グレードG1
賞金額1着:5億円
2着:2億円
3着:1億3,000万円
4着:7,500万円
5着:5,000万円

有馬記念もジャパンカップと並び、1着に5億円の賞金が用意されるビッグレースです。2015年時点では1着賞金が2億5000万円だったので、10年間で2倍に増えたことになります。

ジャパンカップと同様に、日本の競走馬の海外に対する競争力を高めるというのが賞金増額の理由です。2022年に3億円から4億円、2023年に4億円から5億円に増額されました。

また有馬記念の出走馬はファンからの投票で決まります。ファン投票10位以内だったJRA所属馬が、同年のG1やJpn1レースで3着以内の成績を記録している場合などは、特別出走奨励金も交付されます。

ファン投票順位特別出走奨励金
1位~3位2000万円
4位・5位1000万円
6位~10位500万円

東京優駿(日本ダービー)

東京優駿(日本ダービー)
開催時期5月最終週
開催レース場東京競馬場
グレードG1
賞金額1着:3億円
2着:1億2000万円
3着:7500万円
4着:4500万円
5着:3000万円

東京優駿(日本ダービー)は、1着3億円の賞金が用意されるビッグレースです。賞金額はジャパンカップ、有馬記念に次いで第2位となります。3歳馬が対象のレースに限ると、国内レースで最高賞金額です。

ちなみに第1回レースの賞金額はわずか1万円でした。物価の影響などもあると思いますが、いかに東京優駿(日本ダービー)が歴史の長いレースなのかが分かるでしょう。ちなみに東京優駿(日本ダービー)の第1回レースは、1932年です。

東京優駿(日本ダービー)は、基本的に順当な結果にはなりません。2015年以降の10年間で見ると、単勝1番人気がそのまま1着になったのはわずか2回です。10年間の1着の平均の単勝人気順位を計算すると4.4位で、荒れやすい傾向が見て取れます。

そのため東京優駿(日本ダービー)は、馬券を買う側にとっても、大きな賞金額が期待できるレースなのです。

天皇賞(春・秋)

天皇賞
開催時期春:ゴールデンウィーク期間
秋:10月下旬~11月上旬
開催レース場春:京都競馬場
秋:東京競馬場
グレード春:G1
秋:G1
賞金額1着:2億2000万円
2着:8800万円
3着:5500万円
4着:3300万円
5着:2200万円

天皇賞春、秋ともに同額の賞金が用意されます。1着賞金は2億2000万円です。

前身となる帝室御賞典時代は、1着賞金額が1万円でした。それが現在は2億2000万円まで増額されているので、注目度や人気度が大きく高まったことが分かるでしょう。

なお、天皇賞には「褒賞金制度」もあります。これは、同一年に以下いずれかの組み合わせで3冠を達成したJRA所属馬がもらえる賞金です。

  • 大阪杯と天皇賞(春)と宝塚記念
  • 天皇賞(秋)とジャパンカップと有馬記念

内国産の馬なら2億円、外国産の馬なら1億円が褒賞金としてもらえます。

競馬の4大レース(入場者数)

2024年度の入場者数を元にした4大レースは下記の4つです。

レース名2024年度入場者数
ジャパンカップ79,720人
東京優駿(日本ダービー)78,678人
天皇賞(春・秋)春:72,485人
秋:60,479人
宝塚記念55,530人

それぞれ詳しく解説します。

ジャパンカップ

ジャパンカップ
開催時期11月最終週
開催レース場東京競馬場
グレードG1
2024年度入場者数79,720人

2024年度に最も多くの入場者数を記録したのは、11月24日に開催されたジャパンカップです。79,720人もの観客が集まり、レース場を熱く盛り上げました。

ジャパンカップの入場者数は2023年に初めて第1位となり、2024年も続きました。やはり東京競馬場開催という地の利は大きく働いているのでしょう。

2024年のレースで優勝した武豊騎手を、特大の「ユタカコール」で満員の観客が迎え入れる光景は圧巻です。

東京優駿(日本ダービー)

東京優駿(日本ダービー)
開催時期5月最終週
開催レース場東京競馬場
グレードG1
2024年度入場者数78,678人

東京優駿(日本ダービー)は2024年度に78,678人の入場者数を記録しました。ジャパンカップにわずか1,000人ほど及ばず、第2位の結果です。

東京優駿(日本ダービー)は、コロナの影響で無観客開催となる前(2019年)までは毎年第1位の入場者数を誇っていました。しかも毎年のように10万人以上の観客を集めており、特に多くの観客を熱狂させてきたレースであることが分かります。

東京優駿(日本ダービー)がこれだけ多くの観客を集められるのは、東京競馬場開催という地の利、さらに5月下旬開催という温暖な気候もあるでしょう。今後も、東京優駿(日本ダービー)が毎年観客数トップを争い続けるレースになることは間違いありません。

天皇賞(春・秋)

天皇賞(春・秋)
開催時期春:ゴールデンウィーク期間
秋:10月下旬~11月上旬
開催レース場春:京都競馬場
秋:東京競馬場
グレード春:G1
秋:G1
2024年度入場者数春:60,479人
秋:72,485人

天皇賞は秋が第3位、春が第4位の入場者数を記録しました。天皇賞(秋)は2022年は年間1位、2023年は年間2位の入場者数を記録しており、特に注目度と人気が高いレースであることが分かります。

天皇賞(春)は、例年そこまで入場者数が多いレースではありませんでした。しかし2024年には年間4位になるほどの入場者数を記録し、人気レースの仲間入りを果たしたと言えるでしょう。東京競馬場以外で開催されるレースに限ると、天皇賞(春)は最も多くの入場者数を記録しています。

宝塚記念

宝塚記念
開催時期6月下旬(2025年以降は6月中旬開催)
開催レース場阪神競馬場
グレードG1
2024年度入場者数55,530人

宝塚記念も毎年4万人以上の観客を動員する注目度が高いレースです。元々入場者数の順位自体はそこまで高くなかったものの、他のレースが軒並み入場者数を減らす一方で、宝塚記念は維持しており、その結果として順位が上がっています。

宝塚記念は上半期の総決算レースにあたるため、節目のレースとして観戦に訪れる人も多いのでしょう。

ただ、2024年は収容人数が多く、さらに改修工事が終わったばかりの京都競馬場で開催されたため、観客数が多かったことも考えられます。2025年以降は阪神競馬場開催に戻るため、入場者数は2024年よりも少なくなるかもしれません。

競馬の4大レース(Youtube再生回数順)

JRA公式Youtubeチャンネルには、各レースの動画がアップされています。その中でも、特に再生回数が多いレースを4大レースとして紹介します。

レース名Youtubeレース動画再生回数
有馬記念(2023年)269万回
ジャパンカップ(2024年)242万回
桜花賞(2023年)223万回
日本ダービー(2022年)134万回

なお、再生回数は本記事を書いている2025年1月11日時点の情報です。

有馬記念(2023)

開催時期12月28日以前の最終日曜日
開催レース場中山競馬場
グレードG1
Youtube動画再生回数
(2025年1月11日時点)
269万回

2023年の有馬記念は、12月24日のクリスマスイブに開催されました。このレースは序盤からタイトルホルダーが独走状態となり、終盤までトップを維持していたものの、最後の直線でドウデュースが逆転したレースです。

最終的に2着になったスターズオンアースとはわずか0.1秒の差しかなく、有馬記念にふさわしい白熱のレースとなりました。この大会でドウデュースに騎乗した武豊騎手は、G1レース最多勝記録、および最年長勝利記録を更新しています。

ジャパンカップ(2024)

開催時期11月最終週
開催レース場東京競馬場
グレードG1
Youtube動画再生回数
(2025年1月11日時点)
242万回

Youtube動画再生回数2位を誇るのは、2024年に開催された第44回ジャパンカップです。このレースではドウデュースが制覇し、G1通算5勝目を挙げました。

全出走数14頭のうち、10頭がG1優勝経験ありという豪華な顔ぶれだったことで、最初から注目度が高かったレースです。ドウデュースはコーナー通過順が13位、12位、12位、7位と出遅れていたものの、最後の直線で一気に巻き返し、最後は2着をクビ差で封じ込み強さを見せつけました。

2着のシンエンペラー、3着のドウレッツァも同でユードウデュースと同じタイム(2分25秒5)と、最後の最後まで観客を熱狂させたレースです。2024年の入場者数No1のレースにふさわしい展開だったと言えます。

桜花賞(2023)

開催時期4月上旬
開催レース場阪神競馬場
グレードG1
Youtube動画再生回数
(2025年1月11日時点)
223万回

JRAの公式Youtubeチャンネルで、3番目に再生回数が多いレースは2023年4月9日に開催された第83回桜花賞です。3歳牝馬のこのレースでは、リバティアイランドが優勝しました。

第44回桜花賞では、異次元ともいわれるリバティアイランドのラストスパートが話題となりました。リバティアイランドはコーナー通過順位が3コーナーで15位、4コーナーで16位とまさに絶望的な状況。しかしここからラスト200メートルで一気にごぼう抜きを見せ、最後は4分の3頭身抜け出しての1着となりました。

リバティアイランドの騎手を務めた川田将雅のスキルも、高く評価されています。

日本ダービー(2022)

開催時期5月最終週
開催レース場東京競馬場
グレードG1
Youtube動画再生回数
(2025年1月11日時点)
134万回

JRAの公式Youtubeチャンネルで4番目の再生回数を誇るのが、2022年5月29日に開催された日本ダービーです。このレースでは、単勝3番人気だったドウデュースが最終コーナー14番目から驚異の加速を見せ、優勝を果たしました。

2着には同じく最終コーナー14番目だったイクイノックスが同タイムで入り、最後の最後まで目が離せないデッドヒートが繰り広げられたレースです。ちなみにドウデュースが記録した2分21秒9は、全91回開催されてきた日本ダービーにおける史上最速記録です。

このレースに出走した18頭のうち、17頭はその前後で重賞レースを制覇しました。このことから、2022年の日本ダービーがいかにレベルの高いレースだったかが分かるでしょう。

22年日本ダービーに出走した18頭のうち、今年1月に引退したロードレゼル以外の17頭が重賞ホースとなった。

Sponichi Annex

競馬の「8大レース」「3大レース」とは

競馬には「8大レース」、「3大レース」と呼ばれる大きなレースのくくりはあります。

○大レース対象のレース概要
8大レース皐月賞、 東京優駿(日本ダービー)、菊花賞、桜花賞、オークス、天皇賞(春)、天皇賞(秋)、有馬記念1984年にグレード制が導入されるまで、特に格付けが高いと言われていた重賞レース。有馬記念を除くと戦前にルーツがあり、歴史が長いのも特徴。
3大レース皐月賞 、 東京優駿(日本ダービー)、 菊花賞中央競馬で開催される3歳馬限定のG1レースで、特に大きなレースを指す。「クラシックカップ」とも呼ばれる。

8大レースすべてを制覇した騎手は、これまでルメール、保田隆芳、武豊の3人だけです。8大レースすべてを制覇した競走馬は、いません。

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